犬との暮らしは異文化交流

「異種の動物と暮らすということは、ある種の異文化交流といえるかもしれません。」

 

先日ご紹介した書籍『インコのしつけ教室』に書かれている言葉です。

これはとても核心を突いた表現ではないかと思うのです。

 

犬たちと生活していると、なぜそんな行動をするのかと疑問に思うことがたくさんありますよね。

人間にとってはとても些細な事でも、時に犬たちは激しく嫌がり大げさに見えるくらい大騒ぎすることがあります。

そこで多くの方がこう言います。

 

「このコは大げさだから」

 

人間にしたらその犬の行動は“大げさ”でしょう。

でももしかしたらその犬は、命を奪われるくらいの危機感を抱いているかもしれません。

そんな犬にとっては、その行動は大げさでも何でもなく、いたって自然な反応なのです。

人間が思う些細な事が、犬たちにとっても些細な事とは限りません。

 

ブラッシングをされることも、動物病院で注射をされることも、犬たちの文化にはないことでしょう。

もっと言えば、抱っこされるということも、彼らの文化にはないことです。

だから、抱っこされることに、拘束されるという不快感を抱き、暴れる犬がいても何ら不思議な事ではないのですね。

 

犬たちの文化を知り、人間の文化を紹介するというイメージで、彼らと付き合ってみてはいかがでしょうか。