褒めるトレーニングによる問題行動の変化について(事例紹介セミナーのお知らせ)
2019年12月3日に厚労省から「体罰に関する指針案」が発表され、この指針案に対して批判が殺到したそうです。
「躾は厳しくあるべきで時に体罰は必要」と考える人たちにはなかなか受け入れられない内容だったのではないでしょうか。
しかし躾を名目にした虐待によって子供たちの命が奪われる事件が相次いで起こっているのも事実です。
このような悲惨な事件を防ぐためには体罰を法で禁止するしかないというのが現状なのですね。
今回発表された指針案に対するテレビでの報道は、体罰のガイドラインばかり取り上げられていた印象があります。
もしも体罰のガイドラインと一緒に代わりとなる方法がもっと報じられていれば、批判のあり方もまた違ったのではないでしょうか。
もちろん体罰に代わる方法と言っても、「子供の気持ちを受け止める」や「良いことをしたら褒める」といった漠然としたものではなく、もっと具体的な方法が知りたいですよね。
私が学んでいる行動分析学には体罰や叱責などの嫌悪的刺激に頼らないアイデアや方法がたくさんあります。
一つの例としてここに不登校児に対して行われた登校支援プログラムに関するとても有名な論文を紹介いたします。
事例紹介として話が進められているためとても読みやすく、かつ行動支援がどのように行われているかを知ることもできます。
介入方法や指標の取り方なども詳しく書かれていてとても実践的な内容だと思います。
ここまでの高度な行動支援は専門家のサポートがないと実現しないかもしれませんが、体罰や叱責だけが行動に影響を与える方法ではないという事を知っていただきたいです。
今回の厚労省で行われた体罰に関する検討会でも、当然体罰の代わりとなる方法は議論されていて、そこには行動分析学の考え方を取り入れた方法も取り上げられていたようです。良い方向に向かっているのではないでしょうか。
そろそろドッグトレーニングの話に移ります。
ドッグトレーニングの世界でも体罰はとても重要な議題の一つです。
特に犬の問題行動に対して体罰を含む嫌悪的刺激が多用される傾向があります。
「躾は厳しくあるべき、間違ったことをしたら叱られるのは当然」というような教育観は犬たちに対しても向けられるのでけっして不思議な事ではありませんね。
近年褒めて教えるトレーニング方法が推奨されていますが、それに対して疑心暗鬼になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は褒めて教えるトレーニングにおける犬の問題行動の変化を紹介させていただきます。
まずはこの動画をご覧ください。
軽快な足取りで楽しそうにお散歩している犬さんがいます。自転車が通過する時は横によけて落ち着いて対応もできています。
このコが「もともとは視界に入るすべての通行人に激しく吠えるコだった」と言ったら信じますか?
1年前はこのような様子でした。
※音量注意!
外に出ると怖がって大好きなフードを食べることもできず、30m以上離れている通行人にさえ興奮して激しく吠えていました。
外で楽しく過ごすことができない、穏やかに通行人を見ることもできないといった状態は、このコにとってとても辛い状況だったと思います。
このトレーニングでは、嫌悪的刺激を用いて行動を減少させるという方法は一切行っていません。
褒める事と慣れに注目し、行動の原理に基づいてトレーニングを組み立て、行動を一つ一つ築き上げてきた結果です。
犬のしつけの現場で体罰や叱責が多用されるのは、代わりの方法が知られていないという所に大きな原因があるように感じています。
もしも希望する方がいらっしゃるなら、今回紹介したトレーニングを事例紹介として詳しくお話することができます。
叱る以外の方法があるなら知りたいと考えるドッグトレーナーや学生の皆さん、
犬の問題行動の相談を受ける機会の多いトリマーさんや獣医師、動物看護士の皆さん。
同じような悩みを抱えている犬の飼い主さん、
お時間を頂けるなら詳しくお話しできます。
動画で行動の変化をご覧いただけます。
詳細な内容をお知らせいたしますのでお気軽にご連絡ください。
事例紹介セミナー | |
所要時間 | 約2時間 |
料金 | 7,500円 |
場所 | コンピス店内
ご自宅 オンライン(ZOOM) |
※ご自宅:伺える範囲でご自宅まで出張いたします。
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