愛犬に名前を覚えさせる具体的な方法のご紹介!

犬を飼い始めた時、ほとんどの飼い主はこれから過ごす愛犬との幸せな日々を想像されていると思います。

当然、これから一緒に過ごす愛犬のために、家族みんなで名前も考えます。

その名前には飼い主のたくさんの思いが込められていることでしょう。

たくさんある候補の中からどの名前がいいかと考えるその時間は、とても幸せなひと時だと思います。

しつけ相談の問診票に書かれる犬たちの名前を見るたびに、私はふとこのような思いにふけてしまう事があります。

 

 

ということで今回のテーマは「名前」です。

愛犬に名前を覚えさせることで、コミュニケーションがとりやすくなります。

犬のしつけの第一歩と言えるかもしれませんね。

 

 

では愛犬にどのように名前を教えたらいいのでしょうか。

犬たちは言語レパートリーを持っているわけではなさそうなので、名前を概念として理解してもらうことは難しいでしょう。

だから「これがあなたの名前ですよ」と言葉で伝えることもできません。

犬たちが「これが私の名前です」と教えてくれるわけでもありません。

 

 

そこで少し考え方を変えてみましょう。

私たちは、日常の中で愛犬が自分の名前を覚えてくれた、と感じる時、

それは愛犬のどんな行動を見て、そのように感じるでしょうか。

例えば、

名前を呼んだら振り向いてくれた。

名前を呼んだら駆け寄って来てくれた。

といった行動を愛犬がするようになってきた時、その様子を見て、愛犬が名前を覚えてきていると感じるのではないでしょうか。

 

逆に言うと、

名前を呼んだら振り向いてくれた

名前を呼んだら駆け寄って来てくれた

これらの行動をたくさん教えていくことが、愛犬に名前を覚えさせる方法と言えるのではないでしょうか。

愛犬に名前を教えるための方法を考えるうえで、

「名前を覚えさせる」という表現だと少し抽象的ですよね。

一方で、「名前を呼んだら振り向く」という表現だと状況が具体的になります。

このように教えたいことを具体的な行動に置き換えて考えると、トレーニング方法も具体的に考えることができます。

 

それでは愛犬に名前を覚えさせる方法を考えていきます。

教える行動は、飼い主の方を振り向く、という行動です。

どんな時にその行動をしてほしいかというと、名前を呼ばれた時、ですね。

そして行動を増やすためには、その行動をした後にうれしいことが起こる、という事を愛犬に経験させなければいけません。

これらを整理すると、

「名前を呼ばれた時」→「飼い主の方を振り向く」→「褒められた」

となります。

飼い主目線からすると、名前を呼んだ時、愛犬が振り向いたら、褒める、ということですね。

この流れを丁寧に愛犬に経験させることで、名前を呼ばれた時にどんどん振り向いてくれるようになっていきます。

 

 

でも最初は名前を呼んだって振り向いてくれませんよね。

だからこうしてみましょう。

「名前を呼ばれた時」+「フードが出てきた」→「飼い主の方を振り向く」→「褒められた(フードもらった)」

名前を呼びながらフードも見せます。

愛犬にフードを見せることで、すぐにこちらを見てくれると思います。

そして、その「こちらを見たこと」を褒めましょう。

このようにすれば比較的かんたんに教えることができるかもしれませんね。

上記の流れを愛犬に何度も経験させることで、「名前を呼ばれる」「フードが出てくる」というところが結びつきます。

そうするとフードを見せなくても、名前を呼ぶだけで振り向いてくれるようになっていくのですね。

通常、この段階でフードを見せなくても振り向けるように練習していきます。

 

 

注意してもらいたいことは、

上記の流れを丁寧に愛犬に経験させるという事です。

名前を呼びながらフードを見せているだけでは、名前とフードは結びつきません。

名前を呼びながらフードを見せて、愛犬を振り向かせているだけでも、名前とフードも振り向く行動も結びつきません。

名前を呼びながらフードを見せて、愛犬が振り向いた後、褒めてごほうびをあげる所まできちんと経験させて、そこではじめて名前と振り向く行動が結びつきます。

褒める事を忘れないこと。

これがとても大切です。

 

 

 

ところで、

フードを見せて教えていると「フードがないと振り向いてくれない」ってことにはならないのでしょうか。

次回に続きます。

 

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