犬は嫌なことは嫌だと言います。それは飼い主への挑戦ではありません。

犬は嫌なことは嫌だと言います。

飼い主から不快な事をされると犬は当然嫌がり、時に唸ったり噛みついたりします。

この時人間は、「自分の方がエライと思っている」「飼い主を見下している」と言ってあたかも犬たちから心理戦を持ち掛けられているように捉えてしまいます。その結果多くの犬たちが厳しく罰せられてきました。

 

はっきりとお伝えしたいことは、犬たちは人間に心理戦など持ち掛けてはいません。

 

犬たちが飼い主に伝えたいことはいたってシンプルです。

ヤメテと言っているんです。

 

唸ったり噛みついたりする犬を厳しく叱る事は最大の悪手です。

愛犬が飼い主に唸った時、もしもそれを叱ったらどうなるでしょう。

そこで犬を叱ると犬の防御的攻撃行動を引き出してしまい、より激しく唸り噛みつくようになります。

 

もしも叱る事で犬の唸りをやめさせることに成功したとしましょう。

そうするとどのようなことが起こるでしょうか。

唸る行動は噛みつく行動の前兆行動です。

唸って警告をして、それでもダメなら犬は噛みつきます。

叱って唸ることをやめさせると、犬は唸らずに噛みつくようになります。

とても危険な状態です。

「人間に噛みつくことは絶対にダメということを教えなければいけない」と言って犬を厳しく罰する方もいらっしゃいますが、その方法自体が突然噛みつく犬を作り上げているという事を理解してください。

 

人は犬たちのことをあまりにも簡単に叱りすぎていると私は感じます。

もう少し彼らへの接し方を考えてみませんか?