それは大丈夫ではありません。犬同士のあいさつについて。
先日このようなツイートを行いました。
このツイートには38リツイートと255いいねをいただき、この内容に多くの方が反応してくださいました。ありがとうございます。
たった140文字という制限の中ではどうしても言葉足らずなこともあり、今回このブログでそれを補足しようと思います。
具体的に何がダメなのか。
「吠えられても大丈夫」と考えているのは、そう言った飼い主さんだけでその吠えられる犬が大丈夫とは限りませんね。
もしかしたら大きな負担を強いているかもしれません。
吠えられることが大丈夫ではないことは、多くの方が容易に想像されると思います。
これに加えて吠える側についても考えていきます。
他の犬に吠えるという行動は、相手を追い払う事を目的にしていることが多いです。
吠えた結果相手がいなくなると、「吠えたら追い払えた」という状況は成立し、次も吠えて追い払おうとするようになっていきます。
これが他の犬に吠えるという行動が悪化していくことに繋がります。
多くの場合、相手犬はそのまますれ違い遠ざかっていくので、自然と「吠えて追い払った」という状況になります。
そのため私は、他の犬に吠えるというこの行動は『吠えさせれば吠えさせるほど悪化していく』とお伝えしています。
もしも愛犬が吠えているところで「うちの子は吠えられたって大丈夫だから」と無理に犬を近づけられると、どのようなことが起こるでしょう。
吠えても相手を追い払えないと感じた犬は、もっと大きな声で吠えます。
吠えても追い払えないと、もっと頑張って吠えて追い払おうとするのですね。
この爆発的な行動の増加は心理学の用語で「消去バースト」と言います。
こういった状況では、大なり小なりこの消去バーストは必ず起こります。
犬があまりにも激しく吠え続けるため、挨拶は断念されるでしょう。
そうすると吠えていた犬は「これだけ頑張って吠えたら追い払える」と学びます。
次もその頑張って吠える吠え方で追い払おうとするようになります。
上記の体験によって吠えは爆発的に悪化するということです。
「うちの子は吠えられたって大丈夫だから」と無理に愛犬を近づけ、相手犬のその吠えを爆発的に悪化させる。
それによってその吠えた犬とその飼い主さんは、吠えが悪化した分だけお散歩が難しくなるんです。
誰も得をしません。
お散歩中での犬同士の無理な挨拶は良い結果を生まないことが多いです。
気を付けましょう。
【追記】
挨拶させないと慣れないのではと疑問に思われる方もいらっしゃいますよね。
はっきりと言います。
上記のような挨拶のさせ方では慣れません。
逆効果です。
もっと犬嫌いになります。
適切な手順で触れ合わせることで「慣れ」は起こります。